〜相手もじぶんも、どっちも大事にする考え方〜
はじめに:なぜ“ウィンウィン”を子どもに教えたいのか?
家庭でも学校でも、子どもは日々たくさんの「交渉ごと」に出会います。
おもちゃの取り合い、順番、遊ぶルール――そのとき、「どちらかがガマンする」のではなく、「どっちも満足できる道」を探せる力こそが、社会性の土台になります。
そのために伝えたいのが、**ウィンウィン(Win-Win)**という考え方です。
ウィンウィンの関係とは?
ウィンウィンとは、おたがいが得をする関係のこと。
一方だけが「得」して、もう一方が「損」をする関係(=ウィン・ルーズ)ではなく、
どちらも「よかったね!」と感じられる結果を目指す姿勢です。
例:おやつの分け方
- Aくんが全部食べる → Aはウィン、Bはルーズ
- Bくんが全部食べる → Bはウィン、Aはルーズ
- 二人で半分こする → ウィンウィン
- Aがチョコ、Bがビスケットで好みに合わせて分け合う → もっといいウィンウィン!
ウィンウィンは、交渉力と想像力のトレーニング
ウィンウィンを成立させるには、
- 相手の気持ちを想像すること
- 自分の希望も正直に伝えること
- 「どうすればどちらも満足できるか」を一緒に考えること
この3つが大事です。
これらは思いやり・対話力・問題解決力を育てる絶好の機会になります。
親として子どもにどう伝えるか?
1. 「勝ち負け」ではなく「おたがいハッピー」を基準に
「どっちが勝った?」ではなく、「どうすればどっちも楽しいか」を考える視点を育てましょう。
たとえば、「どっちの意見を通すか」ではなく、「2人のアイデアを合わせたらどうなる?」と問いかけるだけで、思考が変わります。
2. 親子の会話でウィンウィンを体験させる
「このテレビ番組、ママはニュースが見たい。でもあなたはアニメが見たい。どうしたらいいかな?」
こうしたときに「じゃあ30分ずつ見る?」「録画しておいてあとで一緒に見る?」など、一緒に解決策を探すことが、実体験としてウィンウィンを身につける機会になります。
まとめ:子どもに伝えたいウィンウィンの本質
- ウィンウィン=おたがいが満足できる関係
- 想像力・伝える力・工夫する力が育つ
- 「自分だけよければいい」から卒業する成長の一歩
- 家庭でも学校でも活かせる、一生モノの人間力
子どもにかけたい一言
「自分も相手も大事にできる人って、かっこいいよ」
ウィンウィンは、自分の価値も、相手の価値もちゃんと認める“やさしい強さ”です。
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