「先進医療って、最新のすごい治療なんでしょ?」 そんなイメージ、持っていませんか?
でも、実は“先進医療=最先端”とは限らないのです。
そしてもっと大事なことは、日本の「標準治療」こそが、実は世界トップレベルの医療であるという事実。
この記事では、「先進医療ってなに?」という基本から、誤解されがちな言葉の意味、 そして日本の医療がどれほどすごいのかを、親子でも理解できるようにやさしく解説します。
先進医療とは?
先進医療とは、厚生労働省が「効果を検証中の治療」として認めたものです。 将来的に保険適用を目指しているけれど、まだ研究段階だったり、症例数が少なかったりするため、保険が使えません。
「効果を検証中の治療」ですよ?まだ「研究中の段階」などの治療なんですよ?
みなさんは最先端と勘違いしてますよね?
つまり、「標準治療に追加で受けることができる自由診療」として位置づけられています。
先進医療の特徴
- 保険診療と同時に受けられる
- 先進医療の費用は全額自己負担
- 対象となる医療機関・医師が限られている
例:陽子線治療、重粒子線治療、角膜内リング挿入術など
よくある誤解:「先進医療=最先端」は間違い
「先進」=「最先端」や「最新」と思われがちですが、これは日本独自の制度名であり、科学的なランクではありません。
先進医療とは、「国が評価・検証中の治療」であり、まだ安全性や有効性の根拠が十分とは言えないものも含まれています。
つまり、「先進医療だからすごい治る」とは限らないのです。
みなさんは民間保険に加入する際に保険屋さんに伝えられる「先進医療の補償はどうされるのですか?」
これは、みなさんが「先進医療への誤解」をうまく利用して使われる常套(じょうとう)手段なのです。
今回でその勘違いを解消して、子供に正しく伝えて下さい。
「最先端の治療だからものすごく治る治療で、だからすごくお金がかかってしまうのか」
という誤解は今日でおさらばです。
本当にすごいのは「標準治療」
日本の医療制度では、科学的に効果と安全性が確認された治療が「標準治療(エビデンスベースド・メディスン)」として提供されます。
この「標準治療」は、世界的な臨床ガイドラインに基づいており、むしろ「最先端の成果をみんなが受けられる治療」なのです。
日本の標準治療がすごい理由
- 保険がきく(自己負担が少ない)
- 全国どこでも質の高い医療が受けられる
- 世界的な臨床研究やガイドラインに基づいている
- 死亡率や平均寿命は世界トップクラス
だからこそ、「標準治療=ありふれた治療」と思って軽視するのは大きな誤解なんです。
もうすでに最高の環境(日本)にいるということをみなさん誇らなくてはならないくらいなんです
子どもにどう伝える?
「“先進医療”って聞くとすごそうだけど、ほんとうにすごいのは“みんなが受けてる治療”なんだよ。
日本では、それがもう世界で一番いいって言われるくらいのレベルなんだよ。」
まとめ:医療は“派手さ”ではなく、“確かさ”が命を守る
「最新」や「特別」にひかれがちですが、医療でいちばん大切なのは「信頼できる治療」かどうかです。
「先進医療」という名前にふりまわされず、日本の医療制度と標準治療の価値を知ることが、本当の安心と命を守る力になります。
お子さんともぜひ、「どんな治療が一番すごいのか?」を一緒に考えてみてください。
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