人生を豊かにする考え方:原因自分論とは?
こんにちは!私たちは日々様々な問題や悩みに直面します。
「なんでこんなことになったんだろう?」「あの人が悪いんだ!」
そう思ったことはありませんか?
実は、こうした考え方から一歩踏み出し、人生を劇的に好転させるカギとなるのが「原因自分論」という考え方です。
この考え方は決して自分を責めるためのものではありません。
今回の記事では、この「原因自分論」の本当の意味と、どのように人生に活かせるのかを詳しく解説していきます。
「原因自分論」とは何か?
「原因自分論」とは、「全ての物事が起こった原因は自分にある」と考える視点のことです。
これは、自分の周りで起こる出来事やトラブルに対して、他人や環境のせいにするのではなく、まず自分自身の行動や選択、あるいは無意識のうちに作ってしまった状況の中に原因を見出す、という考え方です。
この考え方の反対にあるのが「原因他人論」です。
原因他人論の人は、売上不振を社員やお客様、世の中のせいにしたり、会社の愚痴や上司、交際相手の悪口を言ったりしがちです。
かつて、「社員が悪い」「取引先が悪い」と考える原因他人論者だった者もいましたが、原因自分論を導入することで、会社やプライベートでのトラブルが劇的に減ったといいます。
原因自分論がもたらす驚くべき効果
原因自分論を人生に取り入れると、以下のような良い変化が期待できます。
• 人間関係の好転
社員満足度が高い会社に変わり、人間関係も好転します。プライベートな人間関係のトラブルも「10年でなくなったに近づくレベル」で減ったと述べられています。
• 良い人との出会いが増える
精神的に自立し、自発的な良い社員が増え、社内トラブルがなくなります。
また、トラブルが起きない良い取引先が増えます。さらには、文句や愚痴ばかり言う人が離れ、ニコニコして幸せそうな良い友達が不思議と増えるとも語られています。
• 問題解決能力の向上
問題の根本原因を客観的に認識できるようになり、具体的な解決策を考えられるようになります。対症療法ではなく、原因そのものを取り除くため、問題の再発を防げます。
• 精神的な自立と余裕
他人に対して「良い意味で期待しなくなる」ため、コントロールできないことに悩むことが減ります。また、収入源を分散するなどして会社に依存しないようにすることで、精神的な余裕を持てるようになります。
• 人生が豊かになる
良い人が周りに溢れ、生きること自体がとても楽になり、人生が豊かになると言います。
注意!間違った「原因自分論」の解釈
「原因自分論」は、しばしば誤解されがちです。この考え方は、以下の点を間違った「原因自分論」として強く否定しています。
• 「全部自分が悪い」と自分を責めることではない。
◦ 例えば、DVを受けている人が「私が悪いんだ、もっと頑張れば」と我慢したり、ブラック企業で働いている人が「自分が悪いから諦めて頑張るしかない」と思うのは間違いです。
• 単に我慢したり、諦めたりすることではない。
◦ 「自分が選んだ相手だから諦めよう、我慢しよう」「自分が選んだ職場だから諦めよう」というものではありません。
• 「良いか悪いか」を判断するものではない。
◦ 原因を「認識する」ことが非常に重要であり、これは自分を責めるためのものではなく、根本の原因から見直すための考え方です。
要するに、原因自分論は「我慢しなさい」とか「全てを許容しなさい」という教えではありません。
「原因自分論」を日々の生活に活かすには?
では、具体的にどのように「原因自分論」を生活に取り入れていけばよいのでしょうか?
ポイントは、「原因は自分にある」と認識した上で、自分が変えられることに焦点を当て、具体的な行動に移すことです。
• 人間関係(社員や部下との関係を含む):
◦ 「社員や部下が悪い、根性がない」と思うのではなく、「雇ったのは自分だ」「根性が必要な環境を作ったのは自分だ」「ミスをする仕組みを作ったのは自分だ」と認識します。
◦ その上で、「環境を改善しよう」「腹を割って話そう」「考え方が合わないなら関係を再考しよう」といった具体的な解決策を考えます。能力に見合わない高給を払うことで、社員が贅沢になった事例のように、社員を勘違いさせてしまった原因が自分にあったと捉えることも大切です。
• ビジネス関係(取引先との関係を含む):
◦ 「理不尽な取引先が悪い」ではなく、「その会社と取引を始めたのは自分だ」「そういう付き合い方になってしまったのは自分に原因がある」と認識します。
◦ そして、「付き合い方を変える」「無理な要求は飲まない」「そもそも付き合わないようにする、関係を切る」といった選択をします。相手を変えるのは難しいので、自分が関係性を変えることが重要です。
• 個人的な人間関係(恋愛・友人など):
◦ 「相手がわかってくれない」ではなく、「その人と付き合ったのは自分だ」「自分が伝えようとしていないのかもしれない」と認識します。
◦ そして、「自分の態度や話す言葉を変える」「伝わる仕組みや伝え方を考える」といった行動を取ります。また、相手が変わらないのであれば、関係を続けることが自分にとって苦しいのであれば、「話をして関係を切る」ことも原因自分論に基づいた考え方です。
◦ 表面的な魅力だけで人を選んでいたことで、お金目当ての人ばかりが寄ってきたように、自分の見せ方が原因だったと気づくこともあります。
• 職場や不満がある状況:
◦ 会社や上司に理不尽なことがあっても「相手のせいだ」と言っていても解決しません。
◦ 「収入を会社に依存しないよう副業をする」「いつでも辞められるようにしておく」「転職する」など、自分が選択肢を持てるように行動することが大事です。トラブルに遭いやすい場所には行かないといった自己防衛も含まれます。
「原因自分論」とは、まさに「自分と未来は変えられる」という考え方です。
過去の選択や行動を客観的に見つめ直し、今の状況の原因を自分の中に見つけることで、未来に向けてどう行動を変えていくかを考えるためのツールなのです。
怒りの感情を持つことは自然なことですが、原因他人論で相手を責めるのではなく、原因自分論の前提に立って伝えることで、同じ内容でも相手への伝わり方が全く変わり、解決に進みやすくなります。
まとめ:人生の操縦桿を自分で握る
原因自分論は、目の前のトラブルやストレスの根本原因が、実は何年も前に自分が撒いた「悪い種」であることに気づかせてくれることがあります。単なる痛み止めではなく、根本から問題を解決し、再発を防ぐための考え方です。
この考え方を身につけることで、問題にぶつかっても物事を前向きに捉え、上手に乗り越えられるようになります。お金持ちであることと、人生が豊かであることは必ずしもイコールではありません。お金だけでなく、この「原因自分論」のような考え方も育てていくことで、真に豊かな人生を歩むことができるでしょう。
まるで、人生という船の操縦桿を自分でしっかり握り直すようなものです。嵐に遭遇したとき、他人の操縦のせいにしたり、ただ嵐が過ぎるのを待つのではなく、自らの操縦や航海の準備を見直すことで、安全な港にたどり着くための最適なルートを見つけ、次からはよりスムーズに航海できるようになるでしょう。
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