「小学校は公立だからお金はかからない」と思っていると、入学準備で想像以上の出費に驚くことになります。
実際には、入学前の準備だけで10〜15万円、入学後も公立小学校で年間約37万円(文部科学省調査)のお金がかかります。
この記事では、最新の公的データをもとに「入学までにかかる費用の内訳」「入学後の学費の目安」「6年間のトータル」「安く抑える7つのコツ」「知らないと損する支援制度」まで、家計目線でまるごと整理します。
結論:入学準備の総額は10〜15万円が目安
入学準備にかかる費用は、ひと通り揃えると総額10〜15万円程度が目安です(学習机を買う場合はさらに+5〜6万円)。
最大の出費はランドセルで、購入価格の平均は約6万円。内訳の目安は次のとおりです。
| 項目 | 費用の目安 | メモ |
|---|---|---|
| ランドセル | 平均 約6万円 | 3〜10万円超まで幅が大きい。型落ちなら半額以下も |
| 学用品・文房具 | 1.5〜2万円 | 筆箱・色鉛筆・算数セット・防災頭巾など。学校指定が多い |
| 体操服・上履き・給食用品 | 5,000〜8,000円 | サイズアウトで毎年買い替えが発生 |
| 通学用品 | 5,000〜1万円 | 傘・レインコート・防犯ブザー・名前シールなど |
| 入学式の服(親子) | 1〜3万円 | レンタルや西松屋系で大幅に節約可 |
| (任意)学習机 | +5〜6万円 | 低学年はリビング学習派も多く、急がなくてOK |
さらに入学後は、共働き家庭なら学童代(公立で月4,000〜8,000円程度)が毎月の固定費に加わります。
学童の種類と費用は学童の申し込みはいつから?で詳しく解説しています。
いつ・何を買う?入学準備のお金スケジュール
この10〜15万円は、一度にまとめて出ていくわけではありません。年長の春から入学式まで、約1年かけて分散します。そして「買う時期を間違えること」が、入学準備で一番多いお金の失敗です。
| 時期 | やること・買うもの | 出費の目安 |
|---|---|---|
| 年長の4〜8月 | ラン活(カタログ請求・展示会めぐり) | 0円(まだ見るだけ) |
| 年長の9〜11月 | ランドセル購入/就学時健診 | 3〜7万円 |
| 年長の11〜1月 | 学童の申し込み・学校説明会の案内が届く | 0円 |
| 1〜2月 | 学校説明会で指定品を確認→学用品購入 | 2〜3万円 |
| 2〜3月 | 入学式の服・通学用品・名前つけ | 2〜4万円 |
| 4月 | 入学式 | 写真代など少額 |
ランドセル選びの全体像はラン活はいつから?2027年入学のスケジュール、秋にある就学時健診の中身は就学時健診とは?当日の流れと持ち物でそれぞれ詳しく解説しています。
入学後の学費は年間いくら?【公立と私立の比較】
文部科学省の「子供の学習費調査(令和5年度)」によると、小学校でかかる1年間の学習費総額は公立で約36万7,000円、私立で約174万2,000円。その差は約4.8倍です。
| 区分(年額) | 公立小学校 | 私立小学校 |
|---|---|---|
| 学校教育費(教材費・行事費など) | 74,336円 | 978,271円 |
| 学校給食費 | 35,774円 | 53,578円 |
| 学校外活動費(塾・習い事など) | 256,489円 | 709,667円 |
| 合計 | 366,599円 | 1,741,516円 |
出典:文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」
「学校に払うお金」は実は年11万円→2026年からさらに下がる
公立の内訳をよく見ると、学校に直接かかるのは「学校教育費+給食費」で年約11万円(月1万円弱)だけです。
しかもこのうち給食費(年約3万6,000円)は、2026年4月から公立小学校で無償化がスタートしています。
つまり2026年度以降に入学する子の「学校に払うお金」は、実質年7〜8万円程度まで下がる計算です。
本当の主役は「学校の外」のお金
年間36万7,000円のうち約7割(25万6,000円)は塾・習い事・通信教育などの「学校外活動費」です。
ここは義務ではなく家庭の方針で決まる部分。つまり小学校の学費は「かかるもの」というより「いくらかけるか選ぶもの」が実態です。
「平均額=必要額」ではないので、周りと比べて焦る必要はありません。習い事ゼロでも学校生活には何の支障もない、というのが制度上の事実です。
6年間トータルの目安:公立約220万円・私立約1,045万円
年額を単純に6年分にすると、公立で約220万円、私立で約1,045万円です。
ただし公立の220万円のうち約154万円は学校外活動費(塾・習い事)なので、学校関係だけなら6年間で約66万円。
給食費無償化を織り込めばさらに約20万円減ります。
ここで心強いのが児童手当です。小学生の間は月1万円=6年間で72万円受け取れるので、手をつけずに貯めれば「学校関係の費用は児童手当でほぼ全額まかなえる」計算になります。
金額と振込月は児童手当はいくら?いつ振り込み?【2026年版】で確認できます。
入学費用を安く抑える7つのコツ
- 学用品は1〜2月の学校説明会まで買わない:「自由です」と言われてから買えばいいものが大半。
- フライングで買うと指定と違って買い直しになりがちです
- ランドセルは「型落ち・アウトレット」も見る:前年モデルなら同品質で2〜4割安、半額になることも。
- 6年間の耐久性は変わりません。詳しくはランドセルの型落ち・アウトレットはあり?半額で買う方法で解説しています
- 入学式の服はレンタルかお下がりで:着用は実質1回。きょうだい・知人間で回すのが定番です
- 学習机は入学前に買わない:低学年のうちはリビング学習が主流。「必要になってから」で5〜6万円を先送りできます
- 名前つけはシール・スタンプで時短&節約:算数セットの名前つけは数百点規模。手書きよりお名前シールが結果的に安くつきます
- 体操服・上履きは「今ぴったり」を最小限で:1年生は年に1〜2サイズ育ちます。まとめ買いよりこまめな買い足しが結局安上がりです
- ふるさと納税で日用品をカバー:文房具や日用品の出費が増える時期こそ、返礼品を日用品にすると家計の圧迫を減らせます
知らないと損する2つの支援制度
① 就学援助制度(入学準備金は約5万7,000円)
収入が一定基準以下の家庭に、自治体が学用品費や修学旅行費などを援助してくれるのが「就学援助制度」です。
全国の小中学生の約7人に1人が利用している、決して特別ではない制度です。
入学時には「新入学児童生徒学用品費(入学準備金)」として小学校で5万7,060円(国の基準額)が支給され、ランドセルや学用品の購入に充てられます。
東京23区の一部など、9万円台まで増額している自治体もあります。
ポイントは支給時期です。近年は入学前の3月に前倒し支給する自治体が主流になっていて、その場合の申請締切は「入学の前年の秋〜冬」。
年長さんの秋になったら「お住まいの自治体名+就学援助+入学前支給」で検索して、対象基準と締切を確認しておきましょう。
② 給食費の無償化(2026年4月〜)
これまで月4,000〜5,000円程度かかっていた給食費は、2026年4月から公立小学校で無償化がスタートしています。
年間にすると約3万6,000〜5万円の負担減。入学後の家計シミュレーションをする際は、この分を織り込んでおきましょう。
よくある質問
Q. 公立小学校に「入学金」や「授業料」はありますか?
ありません。義務教育なので授業料は無償、教科書も無償配布です。
学校に払うのは教材費・行事費・PTA会費などの「学校教育費」(年約7万4,000円)だけ。入学時にまとまって払う「入学金」という仕組み自体がありません。
Q. 私立小学校だとどのくらい違いますか?
年間の学習費総額で約4.8倍(公立36万7,000円/私立174万2,000円)、6年間で1,000万円超の差になります。私立はこのほかに入学金や施設整備費が別途かかる学校が多い点にも注意が必要です。
Q. 入学準備はいつから始めればいいですか?
お金の準備は年長の春、実際の買い物は「ランドセルだけ先(秋まで)、それ以外は学校説明会の後(1〜2月)」が正解です。早く買いたくなりますが、指定品を確認する前の買い物はほぼ確実に無駄が出ます。
Q. 就学援助はどこに申請しますか?
通う予定の小学校または自治体の教育委員会です。入学前支給を受けたい場合は入学前年の秋〜冬が締切になるため、就学時健診の案内が届いたタイミングで一緒に確認するのがおすすめです。
まとめ:お金をかける所と削る所を決めれば怖くない
- 入学準備の総額は10〜15万円。最大の出費はランドセル(平均約6万円)
- 入学後は公立で年約36万7,000円。ただし学校に払うのは年11万円だけで、7割は塾・習い事などの「選べるお金」
- 6年間の学校関係費は約66万円。児童手当(6年で72万円)を貯めればほぼ全額カバーできる
- 学用品は学校説明会(1〜2月)以降に買うのが鉄則。フライング買いが一番の無駄
- 就学援助制度(入学準備金 約5万7,000円)と給食費無償化(2026年〜)は必ずチェック
- 毎月の固定費は学童代+α。連絡手段(スマホ・キッズケータイ)の費用は月500円台に抑える方法があります
入学準備は「全部新品で完璧に」を手放すと、総額は驚くほど変わります。お金をかけるのはランドセルと安全用品、節約するのは1回しか使わないもの——このメリハリで乗り切りましょう。
なお、入学前後の「やること」はお金だけではありません。学童・時短勤務・持ち物準備まで含めた全体像は小1の壁 完全ガイド|年長の今から入学後までの「やることマップ」にまとめています。


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