こどもNISAとは?2027年開始予定の新制度の中身と、今からできる準備【始め方ガイド】

お金の勉強

こどもNISAとは、2027年1月から始まる予定の、0〜17歳の子ども名義で使える少額投資非課税制度です。

2023年に終了した「ジュニアNISA」の反省点を直した後継制度で、2026年度の税制改正大綱に盛り込まれました。

「子どもの教育費、貯金だけでいいのかな」と感じていた家庭にとって、選択肢が1つ増える大きな変更です。

この記事では、そもそもNISAとは何かという基本から、こどもNISAの中身、旧ジュニアNISAとの違い、そして2027年の開始までに今からできる準備までを順番に解説します。

※こどもNISAは本記事執筆時点で「予定」の段階です。大枠は決まっていますが、細かい運用ルールは2026年中に政令・省令で確定される見込みです。確定し次第この記事も更新します。

そもそもNISAとは:投資の利益にかかる税金がゼロになる口座

前提から説明します。株や投資信託で利益が出ると、通常は利益の約20%が税金で引かれます。10万円増えたら手取りは約8万円、という世界です。

NISA(ニーサ)は、この税金がかからない特別な口座のこと。10万円増えたら10万円まるごと受け取れます。

2024年に始まった現行NISA(新NISA)は18歳以上が対象で、子ども名義では口座が作れませんでした。

そこに新設されるのが、こどもNISAです。NISA自体が初めての方は新NISAやるべきか?始める前に確認する3つのことを先にどうぞ。

こどもNISAの中身:決まっていることを整理

項目 内容(予定)
開始時期 2027年1月
対象 0〜17歳の子ども(子ども名義の口座を親権者が管理)
年間投資枠 60万円(月5万円ペース)
非課税で持てる上限 600万円
買える商品 つみたて投資枠と同じ基準を満たす投資信託のみ(個別株は不可)
非課税期間 無期限
引き出し 12歳以降、教育資金などの条件付きで可能(本人同意・書類提出などの要件あり)
18歳になったら 大人のNISA(つみたて投資枠)へ自動的に移行

ポイントは3つです。

①買えるのが長期積立向きの投資信託に限定されていること(金融庁の基準を満たした、手数料の低い商品群です)

非課税期間が無期限で18歳以降にそのまま引き継がれること

12歳から条件付きで引き出せること。この3つ目が、旧制度からの最大の改善点です。

ジュニアNISAと何が違う?:「使えない制度」の反省を全部直した

「ジュニアNISAって前にもあったよね?」という方のために違いを整理します。ジュニアNISAは2023年末で終了した旧制度で、不人気のまま廃止されました。最大の理由は「18歳まで原則引き出せない」という縛りです。

ジュニアNISA(〜2023) こどもNISA(2027〜予定)
年間枠 80万円 60万円
非課税期間 5年(延長手続きが煩雑) 無期限
引き出し 18歳まで原則不可(途中で出すと課税) 12歳から条件付きで可
買える商品 投資信託・個別株 長期積立向きの投資信託のみ

年間枠こそ小さくなりましたが、「中学受験や留学など、18歳より前の教育費に使えない」という致命的な欠点が解消され、教育資金の置き場所として現実的に使える設計になりました。

教育費戦略のどこに組み込むか:「児童手当の行き先」が本命

当ブログでは子どもの教育費は大学までいくら?で、「児童手当を全額貯めれば約230万円になり、大学資金の土台ができる」という設計を紹介しました。

こどもNISAは、この児童手当の置き場所として設計されたような制度です。

  • 児童手当は月1万〜1.5万円 → こどもNISAの年間枠60万円(月5万円)に余裕で収まる
  • 0歳から18歳まで積み立てれば期間は18年 → 「使う時期が遠いお金は増える場所に」の原則にぴったり
  • 大学入学時に足りない心配があれば、12歳以降は条件付きで引き出せるため中学・高校の山にも対応可能

一方で、直近5年以内に使う予定のお金(小学校入学費用など)は投資に向きません。値下がりしたタイミングで使う時期が来る可能性があるからです。

近いお金は預金、遠いお金はNISA——この使い分けは大人も子どもも同じです。

始め方:2027年の開始までに今からできる4つの準備

①まず「親のNISA」から埋める

意外に思われるかもしれませんが、これが最重要です。親自身のNISA枠(年間360万円)が余っているなら、教育費目的でも親の口座で積み立てるほうが自由度が高いのです(引き出し条件がなく、用途も自由)。

こどもNISAの主な意義は

①親の枠を使い切っている家庭の追加枠

②「子どものお金」として物理的に分けて管理できること

③お年玉や祖父母からの資金の置き場所、の3つ。順番は「親のNISAが先、こどもNISAは補完」と覚えてください。

②証券会社の目星をつけておく

こどもNISA口座は銀行・証券会社で開設することになりますが、品揃えと手数料の面でネット証券が有力候補になる見込みです。

子どもの口座は親の口座と同じ金融機関だと管理がラクなので、まだ親のNISA口座がない方は先に作っておくと二度手間になりません。

手順は楽天証券で新NISAの口座開設方法で画像つきで解説しています。

③「何にいくら」を家族で決めておく

商品選びの考え方は大人のNISAと同じで、全世界株式や米国株式のインデックス型投資信託を、毎月定額で積み立てるのが王道です(200年の株式市場の歴史が長期積立の根拠になります)。

金額は「児童手当ぶんだけ」からで十分。固定費見直しで浮いたお金を上乗せできれば理想的です。

④学資保険との関係を整理しておく

すでに学資保険に入っている場合、「切り替えるべき?」という疑問が出てきます。

途中解約は元本割れすることが多いため、機械的な乗り換えはおすすめしません。

判断の考え方は学資保険を解約して積立NISAに切り替えた理由で扱っています。新規で検討中なら、こどもNISAの登場で学資保険を選ぶ理由はさらに薄くなった、というのが率直なところです。

注意点:始める前に知っておくべき3つ

  1. 元本保証はない — 投資信託なので短期では値下がりもします。「18年かけて育てる」「近いお金は入れない」が大前提です
  2. お金の出どころは記録しておく — 子ども名義口座への入金は親から子への贈与にあたります。
  3. 年間110万円以内なら贈与税はかかりませんが(こどもNISAの年間枠60万円は余裕で収まります)、祖父母からの資金なども含め、誰がいくら入れたか分かるようにしておくと安心です
  4. 細部は確定待ち — 引き出し条件の詳細や手続きの実務は2026年中に固まります。「今すぐ何かに申し込む」のではなく、この記事の①〜④の準備をして待つのが正解です

まとめ

  • こどもNISA=2027年1月開始予定、0〜17歳の子ども名義の非課税投資制度。年間60万円・総額600万円・投資信託のみ
  • 旧ジュニアNISAの欠点だった引き出し制限が緩和され、12歳から条件付きで引き出せる
  • 本命の使い方は児童手当の積立先。ただし順番は「親のNISAが先、こどもNISAは補完」
  • 今できる準備は、親のNISA口座の整備・積立額の設計・学資保険の棚卸し。制度確定を慌てず待つ

口座開設の具体的な手順(必要書類・金融機関の選び方・未成年口座の作り方)はこどもNISAの口座開設のやり方でくわしく解説しています。

※本記事は2026年度税制改正大綱等に基づく執筆時点の情報です。制度の詳細は今後の政令・省令で変更される可能性があります。投資は元本を保証するものではなく、最終的な判断はご自身の責任でお願いします。本記事は特定の金融商品の勧誘ではありません。

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