独身税でもらえるお金は?子育て家庭の受取額と負担額

お金の勉強

「独身税」と呼ばれている子ども・子育て支援金。子育て中の家庭にとって気になるのは、払う金額よりも「結局うちはいくらもらえるの?」ではないでしょうか。

結論:子ども2人(小学生と未就学児)の家庭なら、児童手当だけで年24万円を受け取れます。一方、払う支援金は共働き(夫 年収500万円+妻 年収300万円)でも年約9,200円です。子育て中の家庭は、払う金額より受け取る金額のほうがずっと大きいしくみです。

▶ もらえるお金一覧 ▶ 児童手当はいくら? ▶ 払う額と比べると ▶ もらい忘れチェック ▶ 払う額の早見表 ▶ よくある質問

支援金でもらえるお金・使えるサービス一覧

支援金の使い道は法律で決められていて、次の6つの子育て施策に使われます。

もらえるお金・サービスだれがいくら
① 児童手当(拡充)0歳〜高校生年代の子がいる家庭1人月1万〜3万円。所得制限なし
② 妊婦のための支援給付妊娠した人妊娠がわかったとき5万円+出産後に子ども1人につき5万円(合計10万円)
③ 出生後休業支援給付子どもが生まれてすぐ、両親ともに14日以上育休をとった人最大28日間、育休中の給付に賃金の13%を上乗せ(手取りでおよそ10割に)
④ 育児時短就業給付2歳未満の子を育てながら時短勤務をする人時短勤務中の賃金の10%
⑤ こども誰でも通園制度保育園などに通っていない0歳6か月〜3歳未満の子親が働いていなくても、月一定時間まで保育園などを利用できる
⑥ 国民年金保険料の免除自営業・フリーランスの親子どもが1歳になるまでの国民年金保険料が免除(2026年10月から)

②〜⑥は、これから子どもが生まれる家庭や、下の子がまだ小さい家庭向けです。小学生や園児がいる家庭がいちばん長く受け取るのは、①の児童手当です。

児童手当はいくら?年齢・人数別の早見表

子どもの年齢第1子・第2子第3子以降
0歳〜3歳未満月1万5,000円月3万円
3歳〜高校生年代
(18歳になった年度の3月まで)
月1万円月3万円

支給は偶数月(2・4・6・8・10・12月)の年6回で、前の2か月分がまとめて振り込まれます。2024年10月から、次の3つが変わりました。

  • 高校生年代までもらえる(前は中学生まで)
  • 所得制限がなくなった(前は、共働きでも収入の多いほうの所得で判定され、減額やゼロになる家庭があった)
  • 第3子以降は月3万円。きょうだいの数え方も、22歳になった年度の3月までの上の子を含めるように広がった

例:小学生と年長の2人きょうだいの場合

月額年額
上の子(小学生)1万円12万円
下の子(年長)1万円12万円
合計2万円24万円

さらに、高校生年代の3年間がのびたことで、1人あたり36万円(月1万円×36か月)が新しく受け取れるようになりました。2人きょうだいなら合計72万円です。

払う額と比べると?共働き家庭の例

例:夫 年収500万円+妻 年収300万円
子ども2人(小学生・年長)
2026年度2028年度(見込み)
払う:子ども・子育て支援金(夫婦の合計)年 約9,200円年 約1万6,000円
もらう:児童手当年 24万円年 24万円

※支援金は会社員の本人負担分。2026年度は年収×0.115%、2028年度はこども家庭庁の試算と同じ「本人0.2%」で計算した目安です。

支援金は2028年度にかけて増えていきますが、それでも児童手当の受け取りのほうが10倍以上大きい計算です。ただし、子どもが高校を卒業すると児童手当は終わり、支援金は払い続けることになります。

もらい忘れていない?チェックリスト

児童手当は、申請しないと受け取れないお金です。次のような家庭は、一度確認しておきましょう。

  • ☐ 前に所得制限で受け取れなかった(2024年9月以前にゼロだった家庭は、自分で申請が必要な場合がある)
  • ☐ 高校生年代の子がいるのに、振り込みが止まっている
  • ☐ 大学生などの上の子を含めて3人以上いる(第3子以降の3万円には、上の子についての届け出が必要)
  • ☐ 引っ越した(転入先の市区町村で、15日以内に申請し直す)
  • ☐ 公務員になった・公務員をやめた(公務員は勤務先から支給されるので、申請先が変わる)
  • ☐ 妊娠中(妊婦のための支援給付は、市区町村への申請が必要)

児童手当は、原則としてさかのぼって受け取ることができません。あてはまるものがあれば、住んでいる市区町村の子育て担当の窓口に早めに問い合わせましょう。

払う額はいくら?年収別の早見表

年収2026年度(今)
月額
2028年度(見込み)
月額
200万円約190円約350円
300万円約290円約500円
400万円約380円約650円
500万円約480円約830円
600万円575円約1,000円
800万円約770円約1,350円

※会社員・公務員の本人負担分(同じ額を会社も負担)。2026年度は支援金率0.23%の半分(0.115%)で計算。2028年度はこども家庭庁の試算(2022年度の給与水準で計算)で、300万円・500万円は同じ方法で計算した目安です。2027年度以降の正式な率はまだ決まっていません。

支援金は医療保険料と一緒に、夫婦それぞれの給料から引かれます(2026年4月分から。会社員は多くの場合5月の給料から)。扶養に入っている家族や、育休中の人は払いません。中小企業の会社員が入る協会けんぽでは、2026年度に健康保険料率の平均が10.0%から9.9%に下がったので、手取りへの影響はその分小さくなっています。

なぜ「独身税」と呼ばれるの?

正式な名前は「子ども・子育て支援金」で、税金ではなく医療保険料と一緒に集めるお金です。独身の人も子育て中の人も、医療保険に入っている人みんなが払います。ただ、受け取るのは子育て中の家庭なので、独身の人や子どもがいない人には「払うだけ」に見えることから、「独身税」と呼ばれるようになりました。

制度のしくみをもっとくわしく知りたい人は、子ども・子育て支援金って何?もあわせてどうぞ。

よくある質問

Q. 共働きで収入が多くても、児童手当はもらえる?

A. はい。2024年10月に所得制限がなくなったので、収入に関係なく同じ金額を受け取れます。

Q. 児童手当はだれの口座に振り込まれる?

A. 原則として、夫婦のうち所得が高いほうが受け取る人になります。振込先も、その人名義の口座です。

Q. 支援金を払っていないと、児童手当はもらえない?

A. いいえ。児童手当は、支援金を払っているかどうかに関係なく受け取れます。

Q. 子どもが高校を卒業したら?

A. 児童手当は、18歳になった年度の3月分で終わります。ただし、その子が22歳の年度末までは「きょうだいの数」に入るので、下に2人以上きょうだいがいる場合は、第3子の3万円に影響します。

まとめ

  • 支援金は、児童手当・妊婦への10万円・育休や時短の給付・こども誰でも通園制度などに使われる
  • 児童手当は高校生年代まで、所得制限なし。3歳〜高校生は月1万円、第3子以降は月3万円
  • 子ども2人(小学生・年長)なら年24万円。払う支援金は共働きでも年約9,200円(2028年度で約1.6万円)
  • 児童手当は申請しないともらえず、さかのぼれない。所得制限で止まっていた家庭や引っ越した家庭は確認を

出典:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」「子ども・子育て支援金に関する試算(医療保険加入者一人当たり平均月額)」「児童手当制度のご案内」、全国健康保険協会(協会けんぽ)「令和8年度保険料率」

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